あなたへ
先日、あなたの実家に、お泊まりをしてきました。
あなたの実家へは、あなたと3人で何度も泊まったけれど、
何故だかあの頃の私は、ゆっくりと星を眺めてみようだなんて、
一度も考えたことはありませんでした。
昔ね、星空があまりにも綺麗で、
庭に寝転がって、一晩中、星を眺めていたことがあったよ
いつかのあなたの声を不意に思い出して、
あの子と2人、庭に出て、星を眺めてみました。
手を伸ばしたら、なんだか届きそうにさえ感じた星たちは、
暗闇の中に光る宝石みたい。
あなたが一晩中、星を眺めていた気持ちが良く分かりました。
あの子と2人、静かに星を眺めていたらね、
ふと、あなたが側にいるような気がしました。
「あの星はね」って、あなたの声が聞こえる気がして、
私たちはいつまでも、星を眺め続けました。
いつかのあなたが見ていた空と同じ空の下、
あなたに逢える場所を見つけた気がしました。