拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

UFOの日

あなたへ

 

6月24日の今日は、UFOの日。

アメリカで初めて、UFOらしきものが目撃されたことから、

制定されたのだそうです。

 

UFOの日

 

こんな言葉を目にした私の中に蘇ったのは、

あの日の出来事でした。

 

あれは、あなたを見送ってから、

どれくらいが経った頃だったでしょうか。

 

あの子と2人で、私の実家へ行った帰りのことでした。

実家の駐車場で、空を見上げたあの子は、突然に言いました。

 

昔さ、俺が小さい時、ここでUFOらしきもの見たよね

覚えてる?って。

 

え?そんなことあった?

 

全く記憶にない出来事に困惑する私を他所に、

あの子は、空を指差しながら、

その日に見たものを、話して聞かせてくれました。

 

あの辺にさ、円盤みたいなものが見えたんだよ

 

突然に現れたそれは、

不自然な動きをしたり、光を点滅させたりして、

最後には、消えてしまったのだそうです。

 

え?お母さん、本当に覚えてないの?

お母さんも、ビックリしてたじゃん

あれは、絶対にUFOだよねって言ってたじゃん

 

UFOらしきものをあの子と2人で見上げながら、

その日の私は、とても驚いていたのだとあの子は言いますが、

どんなに記憶を辿ってみても、

あの子と同じ記憶へは辿り着かないままに、

なんだか、怖くなってしまって、

このことは、忘れてしまおうと心に決めた出来事でした。

 

無事に、あの怖かった出来事を封印することに成功することが出来たのは、

あなたを見送ってから、日も浅く、

様々なことに、追われていたからだったのかも知れません。

 

これまで、しっかりと、封印されてきた出来事でしたが、

UFOの日と言う言葉を目にして、

あの日のあの子の声が、鮮明に蘇りました。

 

お母さん、本当に覚えてないの?

 

2人でUFOを見たはずなのに、片方には、その記憶が残っていない。

このような不思議な現象は、

いつか、テレビで観たことがあるような気がします。

 

私たちも、そうとは気付かぬままに、

いつかのテレビで観た不思議な現象を、体験していたのでしょうか。

 

鮮明に蘇った、あの怖かった出来事を思い返しながら、

私の記憶は、宇宙人に消されてしまったのだろうかと、

真剣に考えてしまいました。

 

幼かったあの子と一緒に、空を見上げた私の記憶は、

一体、どこへ行ってしまったのでしょうか。

 

この世界には、私たちが思っている以上に、

不思議なことが、たくさん隠れているのかも知れませんね。

 

もしも、あなたが此処にいてくれたのなら、

あなたは、この出来事に、どんなふうに答えてくれたのでしょうか。