拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

目が覚める数秒前

あなたへ

 

もう

あなたったら

 

おはようのいつもの挨拶の代わりに、

朝から呟いた私の声を、

あなたはどんな顔で聞いていたのでしょうか。

 

思わず照れて、あなたの顔を見ることが出来ないままに、

朝から何度も反芻してしまったのは、夢の中でのことでした。

 

あなたの夢を見ました。

それはとても短い夢で、きっと、目が覚める数秒前。

 

とても甘い声で、夢の中のあなたは私に聞いたのよ。

俺のこと好き?って。

 

夢から覚めた私は、頬が緩んだままに起き出して、

あなたの顔を見ることが出来ないままに、思わず呟いたの。

 

もう

あなたったらって。

 

目が覚めた今でも、ちゃんと覚えてる。

あなたの腕の中の温もりも、その声も。

 

あなたは、覚えていますか。

その腕の中にいた私の温度と、この声を。

うん。好きだよって。