あなたへ
もう
あなたったら
おはようのいつもの挨拶の代わりに、
朝から呟いた私の声を、
あなたはどんな顔で聞いていたのでしょうか。
思わず照れて、あなたの顔を見ることが出来ないままに、
朝から何度も反芻してしまったのは、夢の中でのことでした。
あなたの夢を見ました。
それはとても短い夢で、きっと、目が覚める数秒前。
とても甘い声で、夢の中のあなたは私に聞いたのよ。
俺のこと好き?って。
夢から覚めた私は、頬が緩んだままに起き出して、
あなたの顔を見ることが出来ないままに、思わず呟いたの。
もう
あなたったらって。
目が覚めた今でも、ちゃんと覚えてる。
あなたの腕の中の温もりも、その声も。
あなたは、覚えていますか。
その腕の中にいた私の温度と、この声を。
うん。好きだよって。