あなたへ
梅雨入りしたばかりのこちら側ですが、
今日は、雲の隙間から青空が見えました。
そうだ。散歩に出掛けよう。
窓から空を見上げながら、不意に思い立って、
いつもの公園へと散歩に出掛けた私でしたが、
何故だか不意に、あなたを待ってみたいと思いました。
待ち合わせの時間が、何時であるのかも分からないままに、
ベンチへと座って、空を眺めてみたり、通り行く人を眺めてみたり。
そして、私を呼ぶその声を探しながら、あなたのことを待っていました。
今日は、何処へ行こうか、
何を話そうかって、
あなたとのこれからの時間を考えてみたりして。
あなたは来ないと分かっている筈なのに、
ただあなたのことを待っていたあの時間はね、
あの頃の時間と、なんだかとてもよく似ていて、楽しかったよ。
あの頃の私は、こんな気持ちで、あなたを待っていたんだったなって、
あなたを待っていた幾つもの時間が、私の胸の中へと蘇って。
どんなに待ってみても、あなたのその声が聞こえることも、
その姿が見えることもなかったけれど、でも、
今日の私は、あの公園で、新たな発見をすることが出来ました。
今日の私が座ったベンチは、思えば初めて座ったベンチでしたが、
人通りも多過ぎず、丁度、木陰となるそこが、
ゆっくりと過ごせる場所であることを発見したのです。
そこにベンチがあることは、随分と昔から知っていた筈なのに、
何故だかこれまで一度も、
そこに座ってみようなどとは考えたことがなかった私ですが、
今日、初めて、そこへ座ってみようと考えたことで、
私が知らなかった景色を知ることが出来ました。
行き慣れた公園である筈なのに、あの公園には、
私がまだまだ知らない景色があったようです。
今日のこちらは、少し蒸し暑い日でしたが、
穏やかに吹く風は、爽やかで気持ちが良くて。
そんな梅雨の日に、不意に思い立った時間の中で、
私はまたひとつ、お気に入りの場所を見つけることが出来ました。
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