拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

2024-01-01から1年間の記事一覧

22歳

あなたへ この世界に誕生したあの子が、初めて私たちにくれた小さな温もりを、あなたは覚えていますか。 あの子は、この世界に誕生した日から、毎日、少しずつ成長しながら、毎日、毎日、今しか感じることのできない可愛さを、私たちに見せ続けてくれました…

私が持つ特別な力の使い方

あなたへ あぁ、そっか。 私には、特別な力が備わっていたんだな。 蘇った記憶を辿りながら、 自分が持つ力についてを認めたあれからの私が探したのは、 いつかの私が探したあなたチャンネル。 例えば、自分には出来ないと思い込んでいた事柄が、 実は出来る…

特別な1日

あなたへ 何気なく手帳をめくりながら、 これまでの自分が歩んだ日々を振り返っていました。 とても素敵なことがあった日 ただ穏やかに過ごせた日 新しいことを思いついてワクワクした日 1日が楽しくて仕方がなかった日 落ち込んで立ち止まった日 答えが見つ…

涙の色

あなたへ ここ最近のこちらでは、温かい日が続いていましたが、 今日のこちらでは、とても寒く、冷たい雨が降りました。 降り続く雨を見つめながら私が思い出していたのは、 あなたを見送ってから知った様々な涙の色でした。 枯れることのない悲しみの涙の色…

紙の世界とインターネットの世界

あなたへ すいきんくつ【水琴窟】〈名〉 地中に埋めたかめに水を張り、その水面に水滴を落として、 その時に立てる微妙な音を楽しむ装置。 ふみばこ【文箱】〈名〉 はがき、びんせん、封筒などの手紙用品を入れる箱。ふばこ。 今日の私が、何気なくパラパラ…

声の歴史

あなたへ もしもあの夏の運命が違っていたのなら、 あの夏から10の年齢を重ねていたあなたが、此処にいるはずでした。 此処にいるあなたは、どんなあなただったのだろうかと、 逢えなかったあなたについてを様々に思い描く私ですが、 ふと、気付いたことがあ…

日常に溶け込む挨拶

あなたへ あなた おはよう 今日もいつも通りに、 あなたへの朝の挨拶から私の1日は始まりました。 おはよう 行ってきます ただいま おやすみ いつから慣れてしまったのか、 その声が聞こえないままに、あなたへのいつもの挨拶をすることが、 私の中での日常…

幻だったかのように感じてしまう瞬間

あなたへ 私に笑い掛けるあなたの姿。 私を呼ぶあなたの声。 その大きな手に包まれるように繋いだ手の温もり。 小さなあの子を愛おしそうに見つめるあなたの姿。 幼かったあの子と楽しそうに遊ぶあなたの姿。 あの頃の瞬間、瞬間にいた、 あなたひとつひとつ…

立ち止まる勇気

あなたへ 少しだけ、息抜きをしてみようかなって、 ふとこんな気持ちにさせてくれたのは、不意に届いた春の匂いでした。 ここ暫くの間、日々を忙しなく過ごしていた私は、 いつの間にか、ゆっくりと変わり行く季節を感じる余裕が、 なくなっていたのかも知れ…

バレンタイン -2024-

あなたへ 今日はバレンタインデーです。 今年も、私からの変わらぬ愛を受け取ってくれたでしょうか。 先日のあなたの誕生日の日に浮かんだ、 あの、お菓子の件を忘れることが出来ないままに、 今年のバレンタインは、あの頃のあなたが好きだった、 別なチョ…

2年の時を経て

あなたへ 私は、やっとここまで来れたのだと、強い達成感を感じながら、改めて、まじまじと鏡を見つめたのは先日のことでした。 この冬の私は、例のアレをフル活用しながら、寒い冬を元気に過ごしています。例のアレとは、かつてあの子から、デブパンツと笑…

22年前の記憶

あなたへ 何気なくテレビを見た私の目に飛び込んで来たのは、 生まれたての小さな赤ちゃんを抱いているシーンでした。 あの子にもこんな頃があったなって、記憶を辿れば、 鮮明に蘇ったのは、あの子が生まれた日のことでした。 初めて抱いた小さな小さなあの…

ありがとうの日 -2024-

あなたへ この世界に生まれてきてくれて、ありがとう。 私と出会ってくれて、ありがとう。 あの子と出会わせてくれて、ありがとう。 いつも、そっと静かに寄り添ってくれていることも、 私たちを守ってくれていることも、全部ありがとう。 こうしてあなたの…

招待状

招待状 明日、あなたのお誕生会を開きます。 あなたの好きなお食事を用意して待っています。 是非、来てくださいね。 日時:2024年2月5日(月)19時より 場所:家族の部屋にて 軽装でお越しください。 今年からは2人きりのお誕生会ですね。 あなたと2人きりのお…

私が体験した怖い話

あなたへ ねぇ、あなた。 ここ最近の私は、見えない力や世界についてを考えていましたが、 間違えて、決して開けてはならなかった記憶の蓋までもを開けてしまったようです。 どうにかもう一度、記憶の蓋を閉じようと努力してみたものの、 忘れようと思えば思…

見えないものを感じ取る力

あなたへ 先日の私は、 これまでの私の身に起こった様々な不思議な出来事を思い出しながら、 私は随分と変わったなと、こんな気持ちで自分の歩みを振り返りましたが、 そんな中で、ふと思い出していたのはあの子の言葉でした。 この部屋はね、変な匂いがした…

猫になったあなた

あなたへ あなたの夢を見ました。 あなたが猫になって、この世界へと戻って来てくれた夢でした。 思えば、あんなに可愛い姿で逢いに来てくれるのは、 これが初めてのことでしたね。 ふわふわで、とても綺麗な薄い茶色の猫。 あなたは猫の姿だけれど、お喋り…

目に見えない力

あなたへ 私はいつから、何の疑いもなしに、 ただ、あなたの力を感じ、信じられるようになったのだろう。 私はいつから、 自分の中へと流れ込んでくるあなたからの想いであろう言葉を、 素直に受け取れるようになったのだろう。 あなたと共に、この世界で過…

今、此処に感じる気持ち

あなたへ あぁ、そっか。 子育て、終わっちゃったんだな。 あの子が巣立ち、少しずつ、少しずつ、 ひとりの生活にも慣れてきた私ですが、 不意に自分の中に見つけたこんな気持ちと向き合うのは、 これで何度目だろう。 誰かの足音に、 ふと、あの子のただい…

夜のひとりピクニック(風)

あなたへ 冬には忘れてしまうかも知れないからと、 冬が来る前に夜のピクニック(風)へと出掛けたのは、 冷たい風を感じ始めた頃の私でしたが、 冬を迎えても、しっかりと夜のピクニックを覚えていたのは、 あの時間が私にとって、とても楽しかったからなの…

あの子の心の中の引き出しに仕舞いたかった言葉

あなたへ もしもね、ずっと先の未来で、お母さんが孤独死していたとしても、 あなたは何も気にしなくて良いからね お母さんは、あなたと出会えたことが、 あなたと一緒に過ごせたことが、とても幸せだったから 例え、ひとりでその時を迎えたとしても、 幸せ…

タブのついた飲み物

あなたへ テレビ画面の向こう側。 缶コーヒーのタブを開けるというワンシーンを見つめた私の中に蘇ったのは、 記憶の中の幾つものあなたの姿でした。 タブのついた飲み物を開ける時には、いつも気にした指先。 ネイルに傷がつかないようにと、 慎重にタブを…

コトバ 冬 -2024-

冬の色を覚えていますか 冬の音を覚えていますか 冬の匂いを覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 冬の澄んだ空気の匂いを 覚えていますか 家族3人で過ごした幾番目かの冬 寒さに頬を赤く染めて 走り回るあの子の姿を 高く可愛らしい声で …

冬からの贈り物

あなたへ ここ最近は、 私の理想とする時間に起きるという自分との勝負に負け続きだった私ですが、 漸く自分に勝つことが出来たのは、今朝のことでした。 このまま、春まで冬眠してしまいたいというあの現象にも、 自分の意思とは関係なしに、 瞬きの間に時…

冬のタイムスリップ現象

あなたへ え?嘘でしょ?私、今、寝てた? 時計を見て驚いたのは、今朝の私です。 確かに一度、目が覚めて、もう起きようと考えていた筈なのに、 次に時計を見てみると、1時間も時空を超えていたのです。 ノロノロと起き出して、 自分の意志とは関係なしに時…

10年前の元日

あなたへ 10年前のお正月は、お父さんも一緒にいたんだね 10年前の元日を静かに振り返っていたのは、 年が明けてからの私たちでした。 ねぇ、あなたは覚えていますか。 10年前、2014年の始まりの日の私たちは、スノーボードへ出掛けましたね。 あの日も、綺…

あの子の休息の場所

あなたへ あぁ、そっか。 私は今、あの頃の私が思い描いた未来を生きているんだな。 ふと、こんなふうに気が付いたのは、 年明け前、あの子の帰省を楽しみに待っていた頃の私でした。 あの頃とは、そう。 忘れもしません。 夢の中のあなたが、 私に再婚を勧…

空の彼方への年賀状 -2024-

あなたへ 元旦は晴れの日が多いと、こんなふうに気が付いたのは、 昨年のことでしたが、 2024年の始まりの日のこちらでも、綺麗な青空が広がりました。 今年一番に撮ったばかりの空を、あなたへ贈ります。 今年の空も、とても綺麗でしょう? 今年も、あなた…